「クリニックの窓から」 介護保険について

  • 2020.09.15

ケースワーカーの中井です。朝夕厳しい暑さがなくなり秋らしくなってきました。そろそろ敬老の日も近づいてきましたね。ご高齢のご両親やパートナーの様子も少し振り返ってみたい時期ですね。もし高齢の方が、これまでと同じようにご生活をすることが難しいようでしたら、「介護保険制度」の利用も検討してみませんか。

介護保険制度の利用をしたら何が出来るでしょう。

高齢女性で独居のAさん(要介護1)は、何度も圧迫骨折があり、認知症の症状も出てきて、一人でご生活するのが難しくなりました。Aさんは家事や入浴が難しいので、買い物や掃除はヘルパーさんがしています。入浴はヘルパーさんが他の家事をしながら、様子を見守ってくれています。入浴方法は人によっては訪問看護師さんが体調管理をしながら手伝ったり、訪問入浴車が自宅に浴槽を運んで来たりして、部屋でお風呂に入ることもできます。

Aさんは、部屋の中の移動や寝起きの動作、玄関の段差が上がりづらいなども難しいので、住宅環境も整えました。玄関や廊下、トイレに手すりをつけ、転ばないように歩くために月々安価で歩行器を借りています。またお風呂は滑りやすいので、椅子を購入し座って身体を洗っています。椅子(シャワーチェアー)の購入代金も格安で購入できます。

Aさんのように、家に住みながら手伝ってもらえる内容は他にもあります。食事の配達サービス(「配食サービス」)、自宅で必要な運動の指導が受けられる「訪問リハビリテーション」、服薬管理や体調の変化を確認する「訪問看護」などがあります。自宅だけでなく外に出て介護や運動する機会を持ち、ご家族以外の人と交流するには「デイサービス(通所介護)、デイケア(通所リハビリテーション)、などがあります。介護者の方に用事やリフレッシュが必要な場合はショートステイ(「短期入所生活介護」や「短期入所療養介護」)などもあります。  サービスを利用するには、一緒に方法を考えてくれるケアマネジャーがいるので安心です。介護保険を使う前の生活を、なるべく長く続けるために、何かを購入したい、人に頼みたいと考えたら、介護保険制度利用の申請を役所か地域包括支援センターにご相談ください。

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