レカネマブの外来対応、現在、準備中です

  • 2024.03.17

ブログの更新が遅くなり申し訳ありません。

私事ですが、表題のレカネマブの外来対応の準備、認知症疾患診療ガイドラインへの参加、診療報酬改定への対応など、日々ばたばたしていて、更新する暇がありませんでした。

国内で、アルツハイマー病の治療薬、レカネマブの使用が解禁され、3か月がたとうとしています。厳しい投与条件があるため、現在はまだ国内の一部の医療機関(一部の大学病院や認知症疾患医療センターなど)でしか投与が行われていません。

簡単にまとめますが、レカネマブは投与開始時~6か月の期間の副作用が多いため安全面で慎重な対応を要し、この期間の投与は、一部の認知症疾患医療センターや大学病院など、厳しい施設基準を満たした医療機関しか投与できません。

当院の場合は、認知症専門医のいるクリニックではありますが、無床診療所のため、初回投与~6か月間までの投与はできません。そのため、藤田医科大学病院の認知症・高齢診療科(水曜日午後に私の外来枠もあります)と連携しながら、投与開始を検討しています。当院も6カ月以降は、レカネマブ投与が可能な施設として、登録申請中です。

当院では、レカネマブを開始するにあたり、必要な検査(レカネマブに対応したMRI、アミロイドペット)についても、藤田医科大学病院と連携し、当院から検査予約できるように調整中です。APOE4遺伝子多型の検査も、保険適応がないため自費にはなりますが、準備中です。目標は、2024年6月初旬頃から、レカネマブに対する外来対応を開始しようと考えています。いましばらくお待ちください。

また、今年は、認知症疾患診療ガイドラインの改定があり、私もsystematic reviewチームの一人に選ばれました。認知症疾患診療ガイドラインとは、患者さんやご家族へ最善の治療が提供するために作成された治療指針です。国内の認知症に関する学会、専門医が力を合わせて、最新の研究結果を吟味して、科学的根拠に基づいた治療ガイドラインを作成します。

前回のガイドラインが発表されたのが2017年になります。当時、私が大学病院時代に携わった研究もいくつか引用されました。

今回、私の担当は、「レビー小体型認知症の精神症状、パーキンソニズム」のsystematic reviewで、久しぶりにたくさんの論文を読みこむことになりそうです。

認知症で困っている方々に、少しでも良いガイドラインになるように、精一杯がんばりたいと思います。

以上、近況をご報告しました。

春が近づいていますが、まだまだ寒い日もありますので皆さまお体に気を付けて。

今年は、花粉症も例年より流行っていますね、私も毎日内服しています。もし、花粉症でお困りの際は、お気軽にご相談ください。

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