心療内科
※当院では18歳以下の方の診療は行っておりません。あらかじめご了承ください。
※他の心療内科・精神科へ通院歴のある方は、必ず紹介状をお持ちください(他の心療内科・精神科へ通院歴のある方で、紹介状のない方の診療はお断りしております)。
当クリニックでは、うつ病、適応障害、不眠症、不安障害(パニック障害、強迫性障害など)といった、こころの病気についても診療を行っています。また、他にもストレスなどをきっかけとして現れる症状(過敏性腸症候群、自律神経失調症など)も診療しています。
以下のような症状に心当たりのある方は、当診療科をご受診ください
- 気分が落ち込む
- よく寝られない
- 食欲がない
- これといった病気はないが、頭痛、めまい、動悸、下痢などがある
- ストレスで胃や腸が痛む など
当院の特徴
1. 精神科専門医が診察
精神科専門医が診察を行っています。お気軽にご相談ください。
2. 最小限のお薬で治療
お薬の処方は必要最小限にするよう心掛けています。お薬の数が多くてお困りの方も、お気軽にご相談ください。
3. 心理士による心理療法・心理検査
病状に応じて、心理士による心理検査・心理療法を併用いたします。
4. 精神保健福祉士が常駐
経験豊富な精神保健福祉士が常駐しています。精神、介護、福祉サービスなど、お気軽にご相談ください。
5. からだの病気も診療
内科も診療しています。からだの病気についてもお気軽にご相談下さい。
6. 毎日初診受付
月曜日から土曜日まで、毎日初診を受け付けています。
※初診予約枠には限りがあります。お電話にてご確認・ご予約ください。
うつ病について
色々な理由から起きる脳の機能障害がうつ病です。精神的や肉体的なストレスが重なり発症すると言われています。脳は正常に機能しないと否定的・消極的な発想になり、なんて自分はダメな人間なのだろうと感じるようになります。そして普段であればなんでもないことが、より辛く感じるようになっていきます。
一般的な症状として、気分のひどい落ち込み、何事にも興味が持てない、といったことがあります。次第に何をするのにも億劫となっていき、やがて日常生活にも支障をきたすようになるのです。
うつ病の患者さんによく見られる症状
- 悲しく、憂鬱な気分になる
- 何事にも興味がわかず、楽しくない
- 疲れやすく元気がない
- 気力、意欲、集中力の低下を感じる
- 寝つきが悪くて、朝早く目が覚める
- 食欲がない
- 人に会いたくなくなる
- 夕方より朝方の方が気分が悪い
- 心配事が頭から離れない
- 失敗や失望など、悲しみから立ち直れない
- 自分を責め、価値が無いと感じるなど
原因について
原因はひとつではなく、心因性、内因性、身体因性と様々な発症要因があります。心因性からくるうつ病は、精神的な葛藤や心理的なストレスが引き金となって発症します。また内因性うつ病は、主に体質や遺伝的な原因であり、身体因性うつ病は、脳や身体の病気が原因で引き起こされるうつ病になります。
不安障害(パニック障害、強迫性障害など)について
不安が異常に高まってしまい、日常生活にも支障をきたしてしまったという場合、不安障害と診断されます。なお不安障害はいくつかに分類され、パニック障害、社交不安障害、全般性不安障害、強迫性障害、外傷後ストレス障害(PTSD)などがあります。
不安障害の患者さんによく見られる症状
- 胸がドキドキする
- 息が苦しい(呼吸困難感)
- 冷汗をかく
- 手足の震え、しびれ、顔の震えが生じる
- 胸の痛みや不快感をもよおす
- めまい、ふらつき、気が遠くなるような感じがする
- 自分が自分でないような感じがする
- 寒気、またはほてりを感じる
- 発作による突然の死の恐怖に見舞われる など
こんな症状がある方は、当クリニックにご相談ください。
パニック障害とは
これといった前兆もなく、いきなり恐怖感や不安感に襲われることで、息苦しい、めまい、動悸といった症状が現れて「パニック発作」を起こし、その影響でやがて日常生活にも支障をきたしてしまう状態をパニック障害と言います。
このパニック発作自体は数分~30分程度で治まり、心電図や血液検査などをしても異常は認められません。ただ原因不明の発作を繰り返すようになると、発作を起こした本人が今度はいつくるかといった不安や恐怖を感じ(予期不安)をとるなどの悪循環が形成されるようになります。これが日常生活や仕事などに支障をきたすようになるのです。
発症の原因について
パニック発作からの一連の症状についての原因は全てが明らかになったわけではありません。今のところ、脳のある部分を中心に、神経伝達物質のアンバランスが生じやすい体質的な要因が元々あるのではないかと考えられています。また几帳面な性格など、心理的な葛藤を抱えやすい性格が影響することもあるそうです。これらが土台となり、さらに睡眠不足や疲労、心身のストレス、 あるいは心理社会的な悩み事などが誘因となって、発症するのではないかと言われています。
強迫性障害とは
強い「不安」や「こだわり」によって日常に支障が出る病気です。
「ドアに鍵をかけたかな?」と、不安になって家に戻ったという経験はあるかと思います。また、ラッキーナンバーやカラーなどの縁起にこだわることもよくあることです。
戸締まりや火の元を何度も何度もしつこく確認しても安心できなかったり、特定の数字やカラーにこだわるあまり生活が不便になったりしている場合は「強迫性障害」かもしれません。
強迫性障害は不安障害の一種です。たとえば「手が細菌で汚染された」という不安にかきたてられて過度に手を洗い続けたり、アルコール消毒をくりかえすなど、「やりすぎ」な行為をともないます。
発症には、性格、ストレスや感染症など、多様な要因が関係していると考えられていますが、なぜ強迫性障害になるのか、原因はわかっていません。
しかし、なぜ症状が続くのか、なにが影響して症状が悪化するか、などは解明が進んでいる部分もあり、積極的に治療に取り組めば治ることも可能な病気です。
心身症について
ストレスが引き金となって発症する身体疾患を心身症と言います。ただ、どのような病気を発症するにしても精神的な影響というのは多少なりとも受けているものです。しかし、発症にあたって心理的要因が大きく関係していると医師が判定した場合に心身症と診断されるようになります。
先でも少し触れましたが、心理的要因の影響が大きいとされる病気としては、神経性胃炎、過敏性腸症候群、自律神経失調症、甲状腺機能亢進症、生理不順、高血圧、気管支喘息、じんましん、頭痛、肩こりといったものが挙げられています。そのほかにも、患者さんが痛みや吐き気・嘔吐、しびれといった症状を訴えるものの検査をしても形態的な異常がみられない症状も含まれます。
心身症の治療に関してですが、はじめに対症療法として身体的な症状に対する適切な治療を行っていき、症状を緩和、もしくは軽減させるようにします。そして必要と医師が判断すれば抗うつ薬や抗不安薬といった薬物療法にて、身体的な症状と不安や抑うつなどの精神症状を取り除き、症状の悪循環を断ち切るようにしていきます。またストレスを軽減させることを目的に心理療法も行っていきます。
不眠症について
睡眠に何かしらの問題があると医師が判断した場合、睡眠障害と診断されます。なお多くの方が一度は経験したことがある、気になることや悩みがあって眠れないといったことも睡眠障害のひとつで、その中の不眠症に分類されます。なお睡眠障害を放置するとやがて生活習慣病やうつ病を発症するリスクが高くなると言われています。
睡眠障害の主な症状には夜眠れない、昼間に眠くなる、睡眠を妨げる何かがあるといったことがあります。原因は症状によって異なりますが、不眠症にはメラトニン(睡眠ホルモン)が関係していると言われています。睡眠障害には、不眠症のほかにも睡眠中に低呼吸もしくは数秒間無呼吸状態になる睡眠時無呼吸症候群などがあります。
不眠症の患者さんによく見られる症状
- 寝つくまでに時間が掛かる
- 一旦寝入っても、夜中に何度も目が覚める
- かなり早く目覚めるようになり、その後も寝つけない
- 睡眠時間は取れているが、眠りが浅い
- 気分が落ち込んだり、イライラしたりする
- 注意力や集中力などが低下し、日常生活に支障がある
- 日中に強い眠気に襲われる
- 体が不調である(頭痛、肩こり、胃腸の痛みなど)
- 疲れやすく、やる気が出ない
- 「また今夜も眠れないのではないか」などと睡眠のことが気になるなど
不眠症は、入眠障害・中途覚醒・熟眠障害・早朝覚醒の4つに分けられます。
- 入眠障害
- 寝つきが悪く、なかなか眠れないタイプ(30分~1時間以上)で、心配事やストレスなどによって起こりやすくなります。ただし、一度寝ついてしまえば朝まで眠れることが多いです。入眠障害は、不眠症の中でも一番よく見られます。
- 中途覚醒
- 寝つきは良いものの、寝ている途中にトイレなどで起きてしまうと、その後眠れなくなってしまい、そのために熟睡感が得られないタイプです。
- 熟眠障害
- 十分な睡眠時間をとっていても眠りが浅く、目覚めたときに熟睡感が乏しいタイプです。高齢者や神経質な人に多く見られます。
- 早朝覚醒
- 寝つきは良く、すぐに眠れるものの、朝早く目が覚めると、そのまま眠れなくなってしまうタイプです。うつ病の患者さんや高齢者に多く見られます。
不眠症の治療
不眠症は、その原因により治療法も変わってきますが、非薬物療法(生活習慣の改善)と薬物療法が中心になります。
- 非薬物療法
- 生活習慣の改善による不眠治療です。室温、部屋の明るさなどを調節することにより睡眠が得られやすい環境にする、音楽や読書などによりリラックスできる時間をつくる、睡眠時間の4時間くらい前に食事を済ませ、入浴は1~2時間前にする、毎朝、朝日を浴びて正確な体内時間を設定する、などです。
- 薬物療法
- 不眠のタイプによって、睡眠薬のタイプもそれぞれ変わってきます。寝つきが悪い、途中で起きてしまう、早く目が覚めてしまう、などの症状に応じて、相応しい睡眠薬が個別に処方されます。また、抗うつ薬や抗不安薬などが使用されることもあります。服用にあたっては、医師に指示された用法・用量を守って、正しく使用しましょう。